ウイング経営労務コラム

労働時間

「1週間単位の変形労働時間制」   [2012.09.23]

こんにちは。

『東京ウイング社労士事務所』の山田です。

「1週間単位の非定型的変形労働時間制」を採用している事業所は、どのような事業所でしょうか?

 

日ごとの業務に著しい繁閑の差が生じることが多く、業務の繁閑を予測し、これに合わせて就業規則で各日の労働時間を特定することが困難である、常時使用する労働者数が、30人未満小売業、旅館、料理店及び飲食店の事業所です。

その他、「1週間単位の非定型的変形労働時間制」を採用するための要件としては次のとおりです。

1.労使協定を定め、1週間の所定労働時間を40時間以内とし、1日の所定労働時間の上限を10時    間以内とすること。

2.1週間の各日の労働時間を、あらかじめ労働者に少なくとも、当該1週間の開始する前に、書面で通知すること。

ただし、台風の接近、豪雨等、緊急でやむを得ない事由があることきには、あらかじめ通知した労働時間を変更しようとする日の前日までに書面で通知することにより、あらかじめ通知した労働時間を変更することができます。

なお、常時使用する労働者が10人未満の小売業、旅館、料理店及び飲食店の事業所の場合、週44時間の特例が設けられているところですが、「1週間単位の非定型的変形労働時間制」を採用するときには、1週間を平均した労働時間は40時間以内とすることが求められます。

最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。

 

「割増賃金の算定」   [2012.08.20]

こんにちは。

『東京ウイング社労士事務所』の山田です。

割増賃金の算定は、「次の計算式で算出した割増時給単価×割増率」となります。

     通常の労働時間の賃金          

1ヶ月当たりの平均所定労働時間

なお、「通常の労働時間の賃金」から除外できる賃金として、7項目があります。

1. 家族手当

2. 通勤手当

3. 別居手当

4. 子女教育手当

5. 住宅手当

6. 臨時に支払われた賃金

7. 1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金

ただし、一定額を「一律」に支給される賃金は認められません。

つまり、例えば、「家族手当を一律1万円支給する。」と規程で定めた場合には、割増賃金の算定の基礎となってしまいます。

このため、家族手当は、家族構成により支給額が異なる規定とすることが必要となります。

中小企業における割増率については、

1. 法定時間外労働(午前5時~午後10時まで) 25%以上

2. 法定休日労働 (午前5時~午後10時まで) 35%以上

3. 深夜労働   (午後10時~午前5時まで) 25%以上 

つまり、法定時間外労働+深夜労働の場合    50%以上

        法定休日労働+深夜労働の場合      60%以上

資本金が3億円を超え(小売業・サービス業は5千万円を超え、卸売業は1億円を超え)、かつ、労働者数が300人を超え(小売業は50人を超え、サービス業・卸売業は100人を超え)の企業の場合には、1ヶ月60時間超える法定時間外労働に対する賃金割増率「5割増」となります。(中小企業は猶予措置があるため未適用

最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。

「6時間労働」   [2012.08.16]

こんにちは。

『東京ウイング社労士事務所』の山田です。

我が国の年間の労働時間については、日本人は働き過ぎとの批判があり、かつて、政府は1,800時間を目標としてきたところですが、平成23年の毎月勤労統計調査(厚労省)では1,747時間まで減少しています。

しかし、 労働時間の減少はパート・アルバイトなどの非正規社員の増加によるもので、正社員の労働時間は減少しておらず、むしろ増えているのではとの指摘があります。確かに正社員の労働時間は毎月勤労統計調査では、過去10年間、ほぼ横ばいの状況にあります。

そんな中、正社員の1日の労働時間を6時間にした新興企業があります。

「ゾゾタウン」の運営会社である「スタートトゥデイ」です。

ホームページの中で、「朝9時に出勤して、ランチタイムはなしで集中して仕事をし、午後3時には帰るスタイル。もちろん、そのために社内では業務の見直しやムダな時間の洗い出しも行っています。」とし、「そんなふうに働く人がもっともっと増えて、みんなの人生がもっと楽しく、もっと彩りのあるものになるように。」と結ばれています。

給与もこれまでどおりで、6時間労働は労働基準法では、休憩時間を必要としてされないことから、午後3時には帰宅できるとなれば、自由な時間が沢山ある訳で、毎日、長時間残業で、心身とも疲れている労働者からすると、夢みたいな話です。

一定の収益を確保しつつ、魅力ある職場づくりに取り組むことより、優秀な人材を獲得することができ、また、社員のモチベーションを上げることにもつながります。

消費税が10%まで段階的に上がることが決定し、また人口の減少に加え、65歳以上の高齢者が3,000万人に届こうとしている我が国の閉塞感溢れる現状に対し、「スタートトゥデイ」のように新たな挑戦をする企業が大いに増えることを期待しています。

最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。

「1年単位の変形労働時間制」   [2012.07.23]

こんにちは。

『東京ウイング社労士事務所』の山田です。

今回は変形労働時間制のうち、「1年単位の変形労働時間制」について綴ります。

「1年単位の変形労働時間制」は特定の季節や一定程度のプロジェクトなど、繁忙期には所定労働時間を長く、閑散期には所定労働時間を短く、調整することができる制度です。

導入に当たっては、「労使協定」を労働基準監督署に届出ることが必要です。

また、就業規則にも定めておくことが必要となります。

労使協定で定めなければならない事項は、次のとおりです。

1. 対象となる労働者の範囲

2. 対象期間(平均の1週間当たりの労働時間が40時間を超えない範囲内で、1ヶ月を超え、1年以内の期間)及びその起算日

3. 特定期間(対象期間中の特に業務が繁忙な期間

4. 対象期間における労働日労働日ごとの労働時間

5. 有効期間

対象期間を「1ヶ月以上」の期間ごとに区分する場合には、特例があります。

最初の区分の期間については、「労働日」「労働日ごとの労働時間」を定めておく必要があります。

最初の期間を除く、各期間については「労働日数」「総労働時間」を定めるだけで足ります。

しかし、各期間の初日の少なくとも「30日前」までに過半数労働組合(過半数代表者)の同意を得て、「労働日」と「労働日ごとの労働時間」を書面で定めておくことが必要となります。

また、「1年単位の変形労働時間制」には労働日数、労働時間等の限度があります。

・労働日数:対象期間が「3ヶ月を超える」場合には、労働日数の限度は年「280日」

・労働時間:1日の労働時間の限度は「10時間、1週間の労働時間の限度は「52時間」

・対象期間が3ヶ月を超える場合には、①,②いずれにも適合しなければなりません。

①   労働時間が48時間を超える週は、連続して「3週」まで

②   労働時間が48時間を超える週は、3ヶ月ごとに各「3回」まで

・対象期間において、「連続労働日数」の限度は「6日」まで

特定期間(対象期間中の特に業務が繁忙な期間)においては、1週間に1日の休日を確保する場合の連続労働日数」「12日」となります。

なお「1年単位の変形労働時間制」には、週44時間の特例は適用されません。

最後までご愛読いただきまして、誠にありがとうございました。

「1ヶ月単位の変形労働時間制」   [2012.07.11]

こんにちは。

『東京ウィング社労士事務所』の山田です。

今回は4種類ある変形労働時間制のうち、「1ヶ月単位の変形労働時間制」について、綴ります。

「1ヶ月単位の変形労働時間制」は1ヶ月以内の一定の期間を平均して、1週間当たりの労働時間が40時間(または44時間※)を超えない定めをしたときには、特定の日において8時間または特定の週において40時間(または44時間※)を超えても、時間外労働の扱いとはならない制度です。

つまり、月の初めは余裕があるけれども、月末は忙しいケースなどに適している制度といえます。

1日、1週間、1月(一定期間)ごとに、それぞれあらかじめ予定した時間を超えた場合には時間外労働となることに留意する必要があります。

「1ヶ月単位の変形労働時間制」を採用するには、「就業規則」または「労使協定」で、一定の事項を定めておくことが必要となります。

1.対象従業員

2. 変形期間        1ヶ月以内の一定の期間(1ヶ月、20日、15日など)

3.変形期間の起算日  

4.変形期間を平均し、1週間当たりの労働時間が週法定労働時間を超えないこと

変形期間の法定労働時間の上限の計算式は、つぎのとおりです。

40時間(44時間) × 変形期間の歴日数 / 7日

単  位

労働時間(40時間)

労働時間(44時間)

1ヶ月(31日の月)

177.1時間

194.8時間

1ヶ月(30日の月)

171.4時間

188.5時間

5.変形期間における各日、各週の労働時間   始業・終業時刻、休憩時間、休日

なお、「労使協定」は有効期間を定め、労働基準監督署に届出なければなりません。

また、変形期間の開始前までに、各日ごとの勤務割を特定することが必要となります。

週44時間は、商業映画・演劇業(映画製作を除く)、保健衛生業接客娯楽業のうち、常時9人以下の労働者を使用する事業。

最後までご愛読いただきまして、誠にありがとうございました。

 

「36協定」(続き)   [2012.06.29]

こんにちは。

『東京ウィング社労士事務所』の山田です。

36協定のおける労働時間の延長の限度については、「時間外労働の限度基準」成10年労働省告示)で定められています。

1日を超える一定期間について、労働時間の延長ができる時間を定めるに当たっては、当該一定期間は、1日え、3箇月以内の期間及び1年間となっています。

当該一定期間についての延長時間は、それぞれ次の限度時間を超えないものとしなければなりません。

 

右記以外

1年単位の      変形労働時間

一定期間

限度時間

限度時間

1週間

15時間

14時間

2週間

27時間

25時間

4週間

43時間

40時間

1箇月

45時間

42時間

2箇月

81時間

75時間

3箇月

120時間

110時間

1年間

360時間

320時間

ただし、1箇月45時間ですと、1日当たり2時間程度の時間外労働しか認められない計算になるため、限度時間を超えて労働しなければならない、臨時的なものとして、特別の事情がある場合に限り、限度時間を超える一定時間まで労働時間を延長することができます。この定めを「特別条項付き協定」といいます。

特別条項で限度時間を広げたとしても、それはあくまで臨時的なことで、今後もずっと限度時間を超えてもいい、という訳ではありません。

従って、限度時間の超過には、1年間で半分までという回数制限が設けられています。例えば、一定期間が「1箇月」の場合には、特別に延長することができる回数は、1年で6回までとなります。

なお、「特別条項付き協定」の締結に当たっては、過労死の認定基準 (1月当たりの時間外労働が直前1ヶ月で100時間または 2~6月平均で月80時間を超える場合)を考慮しておくことが必要であり、事業所ごとの特性に合わせて慎重に検討することが求められます。

最後までご愛読いただきまして、誠にありがとうございました。

「36協定」   [2012.06.27]

こんにちは。

『東京ウイング社労士事務所』の山田です。

労働基準法(第32条)では、労働時間は休憩時間を除き、1日あたり8時間1週間当たり40時間を超えてはならないと規定されています。

なお、労働時間の特例として、

①   商業(小売・卸売など)

②   映画・演劇(映画制作を除く)

③   保健衛生業(病院など)

④   接客娯楽業(旅館、飲食店など) について、

常時9人以下の労働者を使用する場合には、1週間は44時間まで労働させることができることになっています。(1日は8時間)

この「法定労働時間」を超えて労働させることができるには、次のことが必要となります。

(1)時間外労働について、労使協定(36協定)を締結すること

(2)この労使協定を労働基準監督署に届けること

(3)時間外労働に対して、2割5分以上の割増賃金(1ヶ月について時間外労働が60時間を超える場合には5割以上)を支払うこと

36協定では、次の事項を定める必要があります。

(1)時間外(休日)労働をさせる必要のある具体的事由

(2)時間外(休日)労働をさせる必要のある業務の種類

(3)時間外(休日)労働をさせる必要のある労働者数(満18歳以上の者)

(4)時間外労働の上限

①1日当たり

②1日~3ヶ月当たり(起算日も必要)

③1年間当たり(起算日も必要)

36協定は法定労働時間」を超える残業をしても『罰せられない』という、免罰効果があります。

言い換えれば、「36協定を締結していない場合には、たとえ適法に残業代を支払っていたとしても罰せられる。」ことになります。

また、36協定を締結せず、違法に時間外労働をさせた場合にも、割増賃金の支払い義務があります。(最高裁判例)

最後までご愛読いただきまして、誠にありがとうございます。

「法定外休日」の割増賃金率は?   [2012.06.13]

こんにちは。

東京ウィング社労士事務所の山田です。

 

休日出勤(深夜時間ではない)したのに、割増賃金が25%増しか支給されていなくて、おかしいのではないか、と疑問に思ったことはありませんか?

所定労働時間が週40時間の場合、土曜日または日曜日に出勤すれば週40時間を超えることになります。

労働基準法第35条では、使用者に毎週1回または4週間に1回の休日を義務付けています。

つまり、労働基準法で定める休日は、法定休日とされ、割増賃金が35%増の対象となります。(労働基準法第37条第1項の時間外及び休日の割増賃金に係る率の最低限度を定める政令で、休日の労働については3割5分割増と規定)

例えば、週休2日制の会社で、就業規則等で「法定休日」を日曜日と定められていた場合、土曜日に出勤すると、土曜日は法定外休日となるため、割増賃金は35%増の適用はなく、25%増となります。

また、「国民の祝日に関する法律」で定める国民の祝日も、日曜日以外は「法定外休日」となります。

 

(参考)労働基準法

第35条 使用者は、労働者に対して、毎週少なくとも1回の休日を与えなければならない。

2 前項の規定は、4週間を通じ4日以上の休日を与える使用者については適用しない。

 

ご愛読いただきまして、ありがとうございました。

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