ウイング経営労務コラム

「36協定」   [2012.06.27]

こんにちは。

『東京ウイング社労士事務所』の山田です。

労働基準法(第32条)では、労働時間は休憩時間を除き、1日あたり8時間1週間当たり40時間を超えてはならないと規定されています。

なお、労働時間の特例として、

①   商業(小売・卸売など)

②   映画・演劇(映画制作を除く)

③   保健衛生業(病院など)

④   接客娯楽業(旅館、飲食店など) について、

常時9人以下の労働者を使用する場合には、1週間は44時間まで労働させることができることになっています。(1日は8時間)

この「法定労働時間」を超えて労働させることができるには、次のことが必要となります。

(1)時間外労働について、労使協定(36協定)を締結すること

(2)この労使協定を労働基準監督署に届けること

(3)時間外労働に対して、2割5分以上の割増賃金(1ヶ月について時間外労働が60時間を超える場合には5割以上)を支払うこと

36協定では、次の事項を定める必要があります。

(1)時間外(休日)労働をさせる必要のある具体的事由

(2)時間外(休日)労働をさせる必要のある業務の種類

(3)時間外(休日)労働をさせる必要のある労働者数(満18歳以上の者)

(4)時間外労働の上限

①1日当たり

②1日~3ヶ月当たり(起算日も必要)

③1年間当たり(起算日も必要)

36協定は法定労働時間」を超える残業をしても『罰せられない』という、免罰効果があります。

言い換えれば、「36協定を締結していない場合には、たとえ適法に残業代を支払っていたとしても罰せられる。」ことになります。

また、36協定を締結せず、違法に時間外労働をさせた場合にも、割増賃金の支払い義務があります。(最高裁判例)

最後までご愛読いただきまして、誠にありがとうございます。

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